愚民への道

不自由な世の中になった。

ポリティカルコレクトネスとかヘイトとか炎上とか。

以前、高橋洋一さんと言う内閣官房参与の方が、コロナに関して、日本はさざなみと発言し、メディアその他で叩かれ、参与の職を辞された。


財務省が唱える緊縮財政に真っ向から異議を唱える積極財政派の一人だった。

財務官僚の出身でありながら、財務省の利益ではなく、私達、国民の利益を世界基準の観点から捉え発信されていた。

つまり、ある意味、私達の側に立った国民の味方と言える方である。

財務省が国民の敵、とは言わないが、彼等のやっていることを知れば知るほど、国民の利益ではなく、省の利益を優先(=増税が使命)している組織と判断せざるを得ない。

内閣官房参与と言えば、首相の相談役としてさまざまな政策のアドバイスをする立場である。

こういう方が首相のそばで、国民の利益を考えた助言をしてくれる事はとても私達の利益に叶うわけだ。

ご本人もさざなみ発言に関しては、配慮が足りない部分もあった、とおっしゃていた。


ここで、考えなければならないのは、国民の利益を考えた政策アドバイスを首相にできる私達にとって有益な人を、私達は自らの手で、引き摺り下ろしてしまった。と言うことだ。

これで良かったのだろうか?

さざなみ発言と私達国民の全体的な利益を天秤にかけたとして、どっちが大事か。

考えなくても分かる事だろう。

結局、いっときの感情的な判断だけで、大切な味方を手放してしまった。と言えるだろう。

今の時代、この感情的な判断が世論を形成しているように思える。

地球温暖化(いつの間にか気候変動に変わっている)、脱炭素、自然エネルギー太陽光発電SDGs憲法改正、LGBTQ、ヘイト、アイヌ外国人労働者在日朝鮮人夫婦別姓女系天皇などなど、今後の日本をかたちづくる上で重要な問題が山ほどある。


これらの問題に対して賛成、反対もしくは無反応、無関心と立場はそれぞれだろう。


例えばアイヌアイヌ新法が成立し、アイヌ民族先住民族であると公式に決められた。

これに関しても賛否はそれぞれの立場で判断されれば良いと思う。

ただ、一点だけ指摘をしておくと、1970年代に、社会主義運動に限界を感じていた国内の極左勢力がその方針を転換した。

ある者はいまメディアで取り上げられている、重信房子達のように海外にその活動の拠点を求め殺人者となった。

またある左翼勢力は、現在盛んに言われる差別を論拠に、アイヌ民族と北海道の独立を主張し、ロシア(当時の共産主義国ソ連)にアイヌ民族の独立を援助するよう働きかけていたこと。をご存知だろうか?

連合赤軍浅間山荘事件などもあり、極左勢力は表の社会からは消えた。

しかし己の力で社会に影響を与えたい、権力を手にしたい、(単なる若造の自己顕示欲のあらわれでしか無いのだが…)彼等の夢が消えてなくなった訳ではない。


その若造が60、70代のいい歳になった今でもその夢を追い求め、その主張に共鳴し追従する若い輩がいる。


暴力革命で権力を奪取するハード路線から、文化的、歴史的な対立を煽り、対象を弱体化させ権力を掌中に収めるソフト路線に方向を変え、今も果たせぬ夢を追い求めている。

その一団のひとつが、誰もが反対しづらい博愛、平等の御旗の元、日本人に虐げられたアイヌの権利を認めよとロシアやチャイナと手を組んで主張している。


そして、着々とその企てを形にしている。

つまり、加害者日本人と被害者アイヌを意図的に作り出し、対立を煽り、日本の国力を弱体化させ、最終的に権力を掌握したいと企んでいる輩が表に出ることなく暗躍している。

真の博愛と平等の崇高な精神からアイヌ民族の文化と伝統を護りたいと考えている方々もいらっしゃると思う。


ただ、その善意の方々とは全く違う思惑で、このアイヌ問題を操っている隠れ革命家くずれがいるのも事実である。


今後、このアイヌ関連の事柄はさまざまな問題を発生させるだろう。


彼等にとってはアイヌ問題の解決などは手段でしかないのだ、沖縄問題も同じ構図であることは言うまでもない。


ウクライナと戦っている最中のロシアがアイヌをロシアの先住民族と認定したのは何故だ?


アイヌが独立を主張し、我々アイヌは日本に虐待されているので助けて、とロシアに申し入れたらロシアはウクライナと同じように北海道に侵攻するのだろうか?


その時に、メディアや左翼に煽られた世論らしきものが、誰もが反対できないような言葉によってある方向に導こうとするだろう。


その言葉に感情的に反応するのではなく、自分なりに調べ、客観的な事実を知ったうえで、自身にとって何が「適」であり、「味方」かを判断してもらいたいと思う。


LGBT、沖縄基地問題天皇後継、外国人労働者憲法改正、などなど多くの問題が山積している日本である。


十人十色。

この十色が社会を形成していれば、なんらかの問題や矛盾は必ずある。


彼ら左翼くずれはその矛盾を突いてくる。

本来、矮小な問題をさも人類の問題であるかの如く肥大させる。


そして対立が激化するように煽り、力あるものを弱体化させ、自らが主導権を握りたいと考える、隠れ革命家くずれが必ずいる。


しかも、誰もが抗いづらい自由、平等、愛などを旗印として。


このことを、頭に置いておいてもらいたい。


自分の味方を自分で引き摺り下ろすような、愚かな判断を重ねれば重ねるほど、国民の暮らしは苦しくなり、日本が衰退していくのだから。


今以上に愚民の道を歩んではならない。

貴方がもっと、もっと賢くなる事が貴方や貴方の家族、しいては日本を救うことになる。


アイヌ問題は知りたい方は

砂澤陣(すなざわ・じん) 昭和38(1963)年生まれ。彫刻家砂澤ビッキの長男。ビッキ文様を継承する作家。

ブログ「後進民族アイヌ」でアイヌの自立を訴え、アイヌ利権とアイヌ史研究の偏向性の問題を告発し続けている。著書『北海道が危ない!』(育鵬社

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