安倍元首相の死に思う。

必死の祈りもむなしく亡くなってしまった。

哀惜、痛惜、喪失、感謝、敬愛、哀悼、悔恨、憤り、憤怒、無念、空虚、さまざまな思いが、ないまぜに、こころに浮かんでは消え、消えては浮かび、している。


関連の記事を読むにつけ、目頭が熱くなる。


この喪失感はなんだろう?

何か大事なものが突然無くなってしまった


単に、ひとりの元首相経験者が暗殺されたと言うものではない。


安倍晋三さんを超える政治家は当分出ることはないだろう。


加えて、世界が混乱し、日本が進むべき方向を誤ってはならないこの大切な時期に、その標となる重要な人物が消えてしまう。

この歴史の流れは何を示しているのだろうか?


生前の日本への貢献に対して、心から感謝すると同時に、かなうならキリストのよう蘇ってほしい。


日本を取り戻したかった、安倍元首相。


戦後、日本はそれまで2,600年の永きにわたり培い、大切にしてきた文化、伝統、価値観を徹底的に破壊され、心の礎となるものを見失ってしまった。


戦後77年間の間に、自国のいく末を自国の意思で決めることさえできないような、国家、政治のシステムが出来上がってしまった。


自国の領内に他国の軍隊が駐留していることの異常さに気づかない、異常さ。こそがその証である。


米軍基地反対を言っているわけではない。

むしろなくてはならない存在である。


日米同盟は自由と民主主義を守り、東南アジアの平和を守る上で重要であり、今後さらに深化すべきである。


本来の国のあり方を、私たちは真剣に考える必要があると、気づかなければならないと言っているのだ。


自国民のための自国民の政治


戦後、欧米の利益にかなう動きをすれば、日本もそのおこぼれにあずかれるシステムが出来上がり、親米欧派が生まれた。


それまで小麦を食べなかった日本人に、米国で余っている小麦を食べさせるために、学校給食をパン食にする。

やがて成人したら一日一食はパン食になる。

学校でパン給食をするには、そのための法律が要る。

その法律を作るのは国会議員と諸官庁。


ヤマザキパンもパスコもこのシステムがなかったら、今の規模の会社にはなっていなかったろう


国防、エネルギー、食糧。

国の根幹に関わるすべての分野で同じことが

なされている。


そうやって戦後の復興はなされてきた。


その後、約40年程前からは、チャイナがそのシステムに組み込まれ、チャイナが潤えば欧米が潤い、日本も潤う、新たな枠組みが生まれた。


そこで、今度は親、米欧中派が誕生する。


チャイナ経済が大きくなってくるにつれ、直接チャイナの利益を代理する政官財人脈が生まれる。


欧米とチャイナの利益代理人のような国会議員が、与野党に溢れているのが、今の日本なのである。


戦後のある時期まで、生き残るには、当時のソ連の属国になる以外、これしか無かったのだ。


そういった重いくびきの中で、落ちぶれたとはいえ、今も世界第三位の経済大国であることは、日本人のポテンシャルの高さと今後の可能性をおおいに感じさせる。


こう言った、他国の利益を代理し、生き残るシステムに組み込まれ、親、米欧中の利益代理人として安倍晋三さんもおられたのだ。


しかし、安倍さんには、他の国会議員にはない、強い想いがあった。


「日本をとりもどす。」


古代から続く素晴らしき伝統、文化、人、そして日本流の民主主義を日本に取り戻す。

堅く、重く、抗うには、あまりに強大なくびきの中で、真に日本国民の利益になるための仕組みを、自己への批判も顧みず、メディアと闘い、左傾した野党、知識人、文化人、国民と闘いながら一歩一歩築いて来た、唯一と言っていい政治家なのだ。


真の安倍晋三元首相の姿を知ってほしい。


しばらくの間は安倍晋三元首相の行ってきた活動をメディアの色眼鏡つき番組で目にすることだろう。


中には消費増税習近平国賓招待、など日本のためになるとは思えない政策も手掛けられた。


しかし、全ては重いくびきの中で行われたのである。


さまざまに利害が交錯する政治の世界では、ある程度の譲歩も必要なのだ。


安倍さんは好きじゃないと、なんとなく感じている方々。


一度安倍さんのやってきたことを、色眼鏡なしで、己の頭で調べ、考えてほしい。


例えば、北朝鮮による拉致被害者の話もメディアの話題で出るだろう。


北朝鮮拉致問題がどのような経緯で、私たち国民の知るところとなったのか。

安倍晋三元首相なくして、この問題は世に表れることはなかったろう。


被害者の救出が思うように進展しない現在でも、拉致被害者家族の方々が、


「恩を忘れない」


「拉致の解決に尽力し、日本のために働いた方だった」


「本当に打ちのめされている」


「私たちの親の世代が苦しんでいたときから手を差し伸べてくれた恩人」


「言葉にできないほどつらく悲しい」


と仰られるのは何故なのかを自分の頭で考えてほしい。


本当に安倍さんはヒトラーに喩えられるような独裁者で、死に値するような人だったのかを。


日本人のための日本を取り戻そうとした安倍さんの死を無駄にしたくない。


安倍晋三元首相が本当に成し遂げたかったことを知れば、今日本が考えなければならないこと、しなければならないことも見えてくる。


その志を受け継ぎ、闘っている国会議員の方々もおられる。


しかし、その方々の後ろ盾となり、側面からサポートしていた実力者の元首相はもういない。


安倍さんの魂


日本に必要なことを知り、それを実現しようとする人々をサポートして欲しい。


今、安倍晋三と言う政治家の魂が私たちにそう語りかけている。


どうか、稀代の大政治家の死を無駄にしないでほしい。

と切に願う。


少し前にご自宅に帰られたようだ。

厳しかった日々の闘いから解放され、昭恵さんと本当の夫婦水入らずで、お話をされることでしょう。

こころよりご冥福をお祈りいたします。